【木持ち】

「駄目。

駄目だよ。こんな世界。」

そう、君がつぶやいた。

これは2月の話。

「俺さ、好きな奴できたんだよね。」

君が変なことを言った。

君は毎日私のところへ来てくれる。

何年も前からずっと。

「そいつさぁ、結構可愛いんだよな。」

君は私にもたれかけてきた。

「あ、あのさ、話かわるけど…。困ってるやつがいるんだけど…。」

また、それだ。

君にはそれを辞めてほしい。

それじゃあ、君が傷つく。

君は自分より他人が大切なのか?

知らない。

君がどうなっても知らない。



数日後。

君は私のところにこなくなった。

だいだいは予想できる。

けれど、待つ。

いつものように。

これが私にの日常なのだ。